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ラウルもプレーする、NYのもう一つのプロサッカークラブ、ニューヨーク・コスモス


夏が来ましたね!夏といえば夏休み!僕は弟の夏休みの図画工作の宿題を勝手に提出したことがあります。ジャンプも買いに行かせていました。弟は今あまり連絡を取ってくれません。Takuya(@theurbanair)です!

メジャーリーグ・サッカー(MLS)も今シーズンで20年目を迎え、サッカー不毛の地と言われた長い冬の時代を終えたアメリカ合衆国のサッカーは今、大きな変化を迎えています。

「ニューヨーク・シティFC爆誕!野球じゃなくて、サッカーをヤンキースタジアムに観に行こう!」


でも書いたとおり、ニューヨークシティ×サッカーという、アメリカサッカーの底知れないポテンシャルをさらに引き出す新たなアイコンの誕生に、ニューヨークのサッカー好きは胸を高鳴らせています。

めっちゃ弱いのはご愛嬌ですが、ニューヨークのサッカーといえば、サッカー好きであれば今シーズン産声を上げたニューヨーク・シティFCを最もホットな話題として思い浮かべるでしょう。

しかしそんな今も、かつてアメリカサッカーが築いてきた成功と失敗の上に成り立っています。

アメリカにはかつて1度、不動の人気を誇るバスケット、アメフト、アイスホッケーを押しのけ、「国技である野球を超え、最も人気のあるスポーツになる」とまで言われた時代があります。

今回は、そんなアメリカサッカーが経験した隆盛と衰微を象徴する、ニューヨークにあるもう一つのプロサッカークラブについて紹介します。

伝統のクラブ、ニューヨーク・コスモス



アメリカ、世界を席巻した銀河系チーム


現在アメリカ国内リーグの2部に相当するNASL(北米サッカーリーグ)に加盟する、ニューヨークで最も歴史の深いプロサッカーチーム、それがニューヨーク・コスモス(以下コスモス)です。

1971年にアマチュアリーグから発足したコスモスは1975年、前年にブラジルのサントスFCで引退試合を行い現役を退いていた、”王様”ペレの加入を発表し世界中を驚かせたのを皮切りに、西ドイツの”皇帝”フランツ・ベッケンバウアー、イタリアの名ストライカー、ジョルジョ・キナーリャ、ペレと共にメキシコW杯を制して、ジュール・リメ杯の永久保持を獲得したブラジル代表キャプテンのカルロス・アウベルトやオランダのヨハン・ニースケンスなど、世界中からスーパースターを次々と高額年俸で獲得し、コスモスの由来である「コスモポリタン」を体現する、まさに世界最強のチームを作り上げます。


またヨハン・クライフやジョージ・ベストなどの歴史的名選手も続々とNASLへと渡り、アメリカはサッカー先進国への途を辿ると言われたそう。

コスモスの試合にはミック・ジャガーはじめ、様々なセレブ、スターが訪れ、常時7万人をヤンキースタジアムに動員していたとも。

ペレの引退ツアーでは日本も訪れ、コスモスと日本代表が戦っています。そして何を隠そう、その試合が日本が誇る名ストライカー、釜本邦茂の引退試合でもありました。(ちなみにその時会場で演奏したのはゴダイゴ。試合の間もステージで待機していて、点が決まるごとに曲を演奏したという。)

彗星のごとく現れ、燃え尽きる



しかし、コスモスのオーナー企業であるワーナー・ブラザーズが受けた敵対的買収や傘下企業の業績悪化による経営規模の縮小、リーグレベルの空洞化(コスモスはほとんどが外国人選手だった)などにより、1984年にはNASLは消滅。コスモスも解散することになってしまいます。

現在のメジャーリーグ・サッカー(MLS)はこの時の失敗を教訓とし、アメリカスポーツとは思えないほどに堅実な制度がたくさん盛り込まれています。
またこの時代のアメリカサッカーを肌で感じた世代がのちに1990年、アメリカで開催されたW杯を舞台に世界で戦うこととなります。なんとも浪漫溢れる話ではありませんか...

2007年に公開された「ペレを買った男」という、コスモスと当時のメディア王スティーブ・ロスを題材にしたドキュメンタリー映画があるんですが、なかなか面白いです。

コスモスの復活


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時を経て2010年、ニューヨークでペレを名誉会長として復活することが大々的に発表され、NASLも2011年に復活(実際は別団体)。シーズン復帰1年目の2013年、シーズン優勝を果たします。実は解散後もクラブのロゴと名称だけは管理されてたんですって。将来的にはMLSの参画を目指しているそう。

ちなみにコスモス復帰にあたって、マンチェスター・ユナイテッドのレジェンド、エリック・カントナがディレクターに就任していましたが、ロンドンで起こした暴行事件が原因(もうお約束)で、解任されたのもご愛嬌です。(その後腹いせに給料未払いでコスモスを提訴)

NASLとは


NASLは、アメリカのプロサッカーリーグにおける事実上2部に相当するリーグになります。とはいえ、MLSとNASL、さらに3部相当のUSL(ユナイテッドサッカーリーグ)との入れ替え戦は現状ありません。スポンサーの参入や撤退により、設立と消滅を繰り返したアメリカサッカー事情の複雑さによるところが大きいんですかね...

ラウール・ゴンザレスを見に行こう!



ラウール・ゴンザレス

説明の必要もないスペインの至宝。レアル・マドリードの歴代最多出場、最多得点者であり、レアルの象徴でもある選手。何と今シーズンよりコスモスに加入し、普通にプレーしています。

先日一般日本人女性と結婚したことで、日本中の女性ファンが悲鳴をあげさらには日本サッカーの大きな損失とも囁かれた内田篤人とも、シャルケで2シーズンプレーしました。コスモスではユースのテクニカルコーチも兼任しています。ラウルに教えてもらえるユースってどんだけ羨ましいんでしょう。

なんと日本人のコーチが!


コスモスにはなんと宮本真育さんという日本人のコーチが所属しています。コスモスの試合を見に行った時は声をかけてみましょう!

近日インタビューしようと思っていますので、乞うご期待!

ホーム開幕戦に行ってみた!


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コスモスの本拠地は現在ニューヨーク郊外にあるホフストラ大学のシュアートスタジアムとなっています。

ニューヨーク中心部からは軽く小旅行になってしまうんですが、ピクニック気分で今シーズンホーム開幕戦を観に行きました!スタジアムは決して大きくはないものの、ピッチとの距離が近く、こども、家族連れで賑わい、地元のお祭りにきた感覚。

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試合前には、この日はホーム開幕戦ということもあり、なんとクラブ名誉会長のペレが!そしてベッケンバウアーが!

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ハーフタイムもキックターゲットやキッズたちのミニゲームのために、スタッフがダッシュでコート作りをします。

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試合も、やはりラウルがボールを持つだけで観客も釘付け。歓声も熱気を帯びます。

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結果はというと、2−0でコスモスの勝利。試合内容もプレー強度みたいなのが高く、いつも見てるNYCFCより全然良い内容なんじゃないかなと思いました。笑 ノってるチームの試合内容という感じで、実際に今の順位もリーグ戦8戦無敗(執筆時)、ホームは全勝とリーグ単独首位をひた走っています。

激烈に要注目な試合、ニューヨーク・ダービー



次は今後要注目の試合を紹介したいと思います!

先日のUSオープンカップで勝利を収め、なんと、なんとなんとついにニューヨーク・シティ同士のチームが(多分)歴史上初めて相見えるのです。(レッドブルズファンの方本当にすみません)

ゴッサム・ダービー、ビッグアップル・ダービー、エンパイア・ダービー、色々な呼び方がされていますが、初めてのことなのでとりあえずみんな先に言っときたいんでしょうね。

USオープンカップはリーグ戦とは別のカップ戦で、MLSからアマチュアまでが参戦できるカップ戦なのです。アメリカサッカーの詳しいレギュレーションについては、

「知れば楽しさ2億倍!アメリカサッカー(MLS)のレギュレーションを解説するよ」

をご参考下さい!

NYCFCにないコスモスの魅力


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コスモスの試合を観に行って一番感動したこと。それはスタジアムの雰囲気です。この日はホーム開幕戦ということもあり満員。というのもすごいんですが、何よりこの試合に駆けつけたサポーターがおそらくほぼネイバーで、子供連れや家族で応援に来ているということ。

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NYCFCのホームであるヤンキースタジアムは、スポーツスタジアムでありながら、世界で最も有名な観光スポットのひとつでもあります。さらには(様々な人間が入り乱れる)世界の中心とも言われるニューヨーク・シティの中心部にあり、良くも悪くも様々な人たちがNYCFCの試合を見に足を運びます。

一方コスモスのスタジアムはローカルとクラブが作り出すアットホームな雰囲気、これに尽きます。こどもがスタジアムの内外で楽しそうにはしゃぎ回り、親が「あんまり騒ぎすぎちゃだめ、ほら練習が始まったよ」と間近にあるピッチを眺めながら隣の席の家族と談笑する。サポーターは今でもペレの弾幕を掲げ熱く応援します。
そしてなにより印象的なのは、NYCFCよりも圧倒的にサポーターの笑顔が多いということ。スタジアムで感じる、クラブとローカルの間にある絆は、マンチェスターはじめ、ヨーロッパ各国のサッカーを観に行った時に感じた空気を思い起こさせます。

こういうホームタウンのクラブのサッカーを見て子どもが育って、アメリカサッカーの未来を作っていくんでしょうね。この日に向けて様々なプロモーションをローカルに向けて行ったクラブ側の努力もひしひしと感じました。
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今回シュアートスタジアムに足を運んで、NYのまさにローカルレベルでのサッカーを目の当たりにしたわけなのですが、着々と根を張り、地中深くに潜在するアメリカサッカー文化の胎動みたいなものを感じました。

まだまだサッカー発展途上のアメリカ、しかもニューヨーク郊外にあるローカルクラブ。さらにコスモスはNYCFCとは違い2部相当のリーグ所属で下位カテゴリのチームにはなります。ただ間違いなく言えるのは、NYCFCにはない、コスモスだけが持つ魅力があるということ。

そしてこういったクラブが体現する、「自分の街のクラブ」のあり方に対するひとつの解答から、日本のサッカーはより多くのことを学ぶべきで、手本にすべきなのではないでしょうか。

とか思いました。

インフォメーション


下の地図はコスモスの本拠地は現在ニューヨーク郊外にあるホフストラ大学のシュアートスタジアムとなっています。
900 Fulton Ave Hempstead, NY 11549

オススメ度 : ★★★★★
住所:900 Fulton Ave Hempstead, NY 11549
最寄り駅:Hicksville(Port Jefferson線)からバスのFront St+California Ave(n48 or 49)
WIFI:なし
電源:なし
トイレ:あり
ホームページ:http://www.nycosmos.com/

※この記事は2015/06/02に公開した情報になります
※当サイトに掲載された情報については、その内容の正確性等に対して、一切保障するものではありません。
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この記事を書いたのは...

学生   Takuya

バンドマン→システムエンジニア(官公庁系基幹システム開発)→1年の世界1周を経て2014年7月よりNYへ留学中。 現地のデジタルデバイス向けライフスタイルマガジンで編集・企画としてインターン中。また、複数メディアでライターとしても活動中。

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